FAQ(この疾患・ホームページについて良くされる質問)
この会の活動、会員規定、会費などについて教えて下さい。
本会はネット上に仮想的に存在しており、活動とか会費とか会員名簿とかいったものは何も有りません。会長も居ません。困っている人たちがネット上で情報を得たり、交換したりすることが唯一の活動といえるでしょう。
- ピエール・ロバン症候群は遺伝するのですか?次に産む子供も同じ障害を持って生まれて来るでしょうか?
- ピエール・ロバンがシンドロームの場合には遺伝の要素が強く、同じような障害を持つ子供が生まれる可能性は高くなります。しかしピエール・ロバンがシークエンスの場合には遺伝には直接関係ありません。詳しくは「ピエール・ロバン症候群とは?」のページをご覧下さい。(H.H)
- ピエール・ロバン症候群の患児は精神発達遅滞(知恵遅れ)なのですか?
- 遺伝子異常が絡む症候群の場合、そういう子供も確かにいるようですが、ピエール・ロバン症候群と精神発達遅滞とが直接因果関係にあるとは思えません。むしろピエール・ロバン連鎖(シークエンス)の子供が生まれた直後にその気道閉塞から呼吸困難に因り仮死状態に入り、酸素欠乏によって脳細胞が壊死し、その結果として精神発達障害が起こる場合があると考えるのが妥当でしょう。(H.H)
- 口蓋裂の手術は早い方が良いのですか、遅い方が良いのですか?
- 呼吸、摂食に大きな問題がある場合には早期の手術によって改善が見込まれる場合があります。しかし子供の発育と伴に、一度縫い合わせた口蓋が再度亀裂を起したりする場合もあり、複数回の手術になる場合もあります。手術の安全性のためには患児の体重が9キロになっていることが一つの目安と言われています。年齢でいえば1歳半から2歳前後と言うことになります。しかし、その前に発話が起こり、正常な発音習慣の確立のためにはそれより早く手術を行うことが得策と考えられる場合もあります。いずれにせよ、口腔外科医または形成外科医と良く相談の上、最適な手術タイミングをお考え下さい。また、口蓋形成術を行ったあとも、構音障害が見られ言語に影響が出ているようであれば、二次口蓋形成術をする必要があります。時期的には4歳以降、就学前が良いとされているようです。(H.H)
- 口蓋裂は遺伝するのですか?
- ある専門医によると口蓋裂そのものは「ほとんど遺伝に関係ない」そうです。「ほとんど」というところが微妙に聞こえますが、症例のうち何件か極々希に兄弟とも口蓋裂をもつケースがあるそうです。しかしどうでしょう。普通でも極希に兄弟とも左利きの場合というのがありますよねえ。そういう時に私たちは「あ、これは遺伝だ!」と言うでしょうか?それは遺伝というより単なる偶然と言ったほうが妥当ではないでしょうか。兄弟して口蓋裂があるようなとても希なケースも「遺伝」として捉えるより、「偶然」と考えたほうが妥当なくらいに発生率は少ないそうです。(H.H.)
- 口蓋裂は障害者手帳の4級にあたるのですか?
- 昭和五十九年十月一日から口唇・口蓋裂児者は身体障害者手帳交付の対象となりましたが、口蓋裂イコール障害者ということにはならないはずです。その口蓋裂からどのような「具体的障害」・・・すなわち、食べられない、しゃべれない、呼吸できない、顔貌変形、等が起こっていて、通常生活がどれくらい阻害されているのかということを医師が判断して初めて障害者に認定される筈です。重要なポイントは「咀嚼機能の著しい障害」で、それが認められれば障害等級4級に認定されます。詳しくは保健所、役場の福祉課、医療機関でご相談下さい。(H.H.)
- 障害者手帳を持っているとイジメや差別を受けますか?
- 障害者手帳を持っているからということだけで差別が起こるとは考えられません。人に見せなければ良い訳ですし、嫌だったら返却すれば(認定からはずしてもらえば)良いだけですから。むしろ、口蓋裂児に対しての差別はその外見上(特に口唇裂の場合)の特徴、発音のおかしさを取り上げられて偏見を受けたり、成長して結婚相手を見つける時に子供に遺伝するのではないかと敬遠されたりすることです。(H.H)
- 障害児に対しての補助金や見舞金の制度は在りますか?
- 障害者と認定されれば国から障害者年金の支給(但し大人になって請求する人はそれまでにきちんと国民年金に加入していなければらならない)と、自治体から定期的に見舞い金の支給が受けられる場合があります。また、障害者が病院に通うために障害者本人やその家族が新車(但し
2000cc 以下)を購入する場合は免税になります。 また銀行の「福祉定期預金」などの口座を開けば有利な利回りの貯蓄が出来ます。
- 更に口蓋裂が認定されれば通常かなりお金のかかる歯科矯正治療に保険が適応になります。また群馬県太田市や桐生市などの地方自治体によっては口蓋裂手術に対して「口唇・口蓋裂児手術見舞金制度」が利用でき、一人につき十万円が支給されているようです。詳しくは各自治体にお問い合わせ下さい。(H.H.)